冬時間(今年イギリスでは10月25日)になったら、時計の針を1時間遅らせなければいけないと覚えておくことに苦労する人は多い。最悪の場合、6ヶ月後の冬時間終了までそのまま放っておいて、オーブンの時刻表示が正しいものになるまで待つ人も。だが、ダイアルやデジタル表示をいくつかいじることなど、エリザベス女王の居城に比べたら何でもないことだ。年に2回のこの作業を、バッキンガム宮殿では専門家チームが週末に40時間かけて行う必要があるのだ。

その週末、ロイヤル・コレクション・トラスト(ロイヤル・コレクションの手入れをし、宮殿の一般公開を担当する王室の一部門)によって、時計の保存修復チームがイギリスの夏時間の終わりに合わせて1500個以上の時計の時間を直した。

時計の合計数にはウィンザー城の450個、バッキンガム宮殿の600個、ホリールード宮殿の50個などが含まれ、伝統的な時計(何世紀も前のミュージアムピースであることも多い)から音楽時計、天文時計、ミニチュア時計、塔時計と、タイプはさまざま。ロイヤル・トラストによると、多数の種類があることは何世紀もの間に機械の革新があったことと、歴代君主の好みを反映しているという。

同トラストは一連の写真をリリースし、修復者の作業のプロセスを見せている。とても丁寧な作業だ。

ロイヤル・コレクション・トラスト

パンデミックによる長期の閉城期間を経て、ロイヤル・コレクション・トラストは一般公開を再開したが、ソーシャルディスタンスを守るためにいくつか新たなガイドラインが導入されている。いつものことながら、修復チームの献身的な作業のおかげで、ビジターは常に正確な時間がわかるというわけだ。

Translation: Mitsuko Kanno From Town & Country US